カテゴリ: 自然 地域: 篠山市街地 記録者: きしやん (登録日: 2016/01/12 更新日: 2019/07/04)
もう既に「寒の入り」に入ったというのに梅のツボミが膨らみそうな暖かさですね。この頃から3月始めまでは雪が降るくらいしか気候の変化がないので、自然の草木たちもあまり様子を変えてくれない季節でもあります。センボンヤリは年に2回、春と秋に姿も役割も違う花をつけるユニークな植物です。ぱっと見じゃ「埃で汚れたタンポポの綿毛か・・・?」と早合点してしまいそうですが、近寄ってみるとタヌキの毛を想像してしまうほど愛くるしい印象ですね。センボンヤリ(千本槍)の名は、この姿を多数の毛槍(大名行列の先頭にいてパフォーマンス?して歩いてる槍)が並んだ様子に見立てて付けられたとか。ちなみに春に咲く花はガーベラを小さくしたような形で、裏側はうっすらと紫色を帯びているので別名は「ムラサキタンポポ」と呼ばれます。立派に受粉できそうな(昆虫たちにモテそうな)花ですが、春の花に果実はできずに子孫繁栄はもっぱら秋の花が主役だそうです。ところが秋の花は成熟しても花びらが開かず(閉鎖花へいさか)、自家受粉のみで繁殖するという植物学上でも珍しい種とか。自家受粉は確実に子孫を残せるかわりに、環境への適応力が弱くなるなど遺伝子上の危険もあるので、多くの植物は多家受粉(昆虫や風など)に頼っていますが、センボンヤリは「わが道を行く・・」ということなんでしょうね。健気といえばそうですが、将来訪れそうな地球温暖化の波に淘汰されてしまうかも?ここではあまり多くはなかったですが、それでも30本槍くらいはありましたよ。今年の小寒は1月6日なので、約15日後の1月21日が大寒になります。手元の国語辞典だと「1年じゅうで最も寒さの厳しい15日間」だと。雪かきするほどとなるとツラいけど、「スタッドレス履いてるから安心〜♪」というくらいの雪ならときどき降って欲しいんだけどなぁ。。。
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